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- 当院の滅菌・感染予防について
滅菌と消毒の違いについて
みなさんは、「滅菌」と言う言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
「滅菌」とは、読んで字のごとく、全ての細菌やウィルスと言った微生物を死滅させるために行う行為のことを言います。このように言いますと、「消毒」と同じように思われがちですが、実はこの2つには 大きな違いがあります。「消毒」は、「滅菌」のように有害な菌も無害な菌も関係なく、全てを死滅させるのではなく例えば、感染症が発症しない数まで細菌の量を減らすとか、この強さまでの細菌を死滅させようと言った目的を持って、そのレベルまで行われる行為を言います。
従って、消毒剤や消毒薬にも色々な種類があって、日頃私達も傷口の消毒とか手の消毒と言うようにその目的にあった消毒薬を使い分けている訳です。このように、「消毒」と「滅菌」には大きな違いがある訳ですが それでは実際に皆様の治療に使用する器材は、どのようにすれば良いのでしょうか? 実は、感染予防を考える場合には、人間の体の中や血管の中は無菌状態であると考えます。ですから、このような無菌の部位に入っていくような器具や器材は無菌でなければならないので 全ての微生物を死滅させる「滅菌」を行うことになる訳です。
では、「滅菌」はどのように行われているのでしょうか?
一般的にはオートクレーブと呼ばれる滅菌器を使って、行われています。この中では130℃以上と言う高温の蒸気が作り出されます。器具や器材に付着した微生物は この高温の蒸気にさらされることで、自身を構成しているたんぱく質が変性を起こして死滅します。ですから、もしこの蒸気が当たっていない場合があれば そこにいる微生物は死滅していないと言うことになります。日本や海外では、このよなことが無いように、いくつかの滅菌器の規格がありますが その中でもヨーロッパの規格は最も厳格と言われています。
当院で導入しております、sirona社のDAC profesionalはこのヨーロッパの規格の中でも 最高基準のクラスBに位置しており、器具や器材の隅々まで蒸気がいきわたる工夫に優れているため 確実な滅菌効果を得ることができます。これからも皆様に安心して治療を受けていただけるよう、感染予防にも力を入れていきたいと考えています。
ヨーロッパの基準「EN13060」の
中でも 最高基準のクラスBに合格
オートクレーブは一般の歯科外来診療所では今や必須の滅菌機器ですが、滅菌可能な 対象物によってその能力に違いがあることについては、ほとんど知られていません。 クラス分けされたヨーロッパの基準については、下記表をご覧ください。
クラスN(Naked Cycle)
非包装の固形物の滅菌は可能な機種です。従来より歯科診療に導入されてきたのは、このクラスに当たります。クラスS(Specific Cycle)
バキューム機能を備え、蒸留水の蒸気を注入できる機種です。滅菌前および乾燥時に真空状態を作り出し、ハンドピースやインプラント用インスツルメント等の中空物(包装された物、非包装のもの)の内部まで滅菌できるクラスです。クラスB(Big Autocrave Cycle)
当院導入のsirona社製のDACはこのクラスになります。バキューム機能に加え純水の蒸気を注入する機能をもつ機種です。滅菌前に真空と蒸気の注入を交互に繰り返すことのよって、チューブ状の内部や多孔性材料内部の残留空気を抜き、蒸気を細部の奥まで行き渡らせる機能を備えています。あらゆる種類の被滅菌物を安全に滅菌することができる性能を有します。
当院の滅菌と感染予防対策について
グローブ
当院では1ヶ月に約7,000枚のグローブを使用しています。患者さんとスタッフの安全・安心のために!!
- グローブは患者さんを守るために使う
- 患者さんごとに取り替えて使い捨てる
基本セット
金属機器はすべて滅菌、紙製品に関しては一度のみ使用で使い捨て製品を利用しております。
- ピンセット・ミラー・探針・エキスカベーター・充填器・バキューム・チップは滅菌
- 紙コップ・紙トレー・紙エプロンは使い捨て
有病患者用(HIV、B型・C型肝炎、その他の感染症)
洗浄から滅菌までの流れを明確化しております。
強酸性水→バスター浸漬→水洗い(中性洗剤による洗浄)→パッキング→オートクレーブ滅菌
- 強酸性水
- 洗浄
- 滅菌
- バッキング
- オートクレーブ滅菌
AP水
当院では、器具の消毒・歯周病の治療・根管治療・外来処置などにAP水を使用しております。
AP水とは?
電解水(AP水)とは、食塩水を電気で分解することで得られる「除菌・洗浄用」の中性水(pH6.5前後)のことです。食塩水を電気分解して発生する「次亜塩素酸」が主成分です。
「次亜塩素酸」は強い除菌・消臭効果がありますが、作用すると薄い食塩水(濃度0.03%)に戻りますので残留性が殆ど無く、誤嚥したり目に入ったとしても問題はほとんど無いとされています。
ちなみに台所用漂白剤として使用されている「次亜塩素酸ナトリウム」は残留性があり、安全性の点で異なります。なお電解水(AP水)は公的機関で「毒性」「刺激性」の試験を実施しており、無毒・無刺激物であると検証されていることからも安心してご使用頂けます。細菌・ウィルス・真菌(カビ等)に対して即効性のある効果が期待できます。また、B型肝炎ウィルス・エイズウィルスなどにも有効です。従来の消毒液の様に毒性も無く人体に対しても安心です。水ですので、使用後に下水に流しても環境汚染の心配もありません。
バスター
加熱滅菌が不可能な、歯科器具の滅菌に使用しています。
医療用器具の科学的滅菌剤 HIVウィルス・B型、C型肝炎・エンテロウウィルス・アデノウィルスなどの小型ウィルス 広範囲の微生物に対して有効な滅菌剤です。当院では、加熱滅菌が不可能な、歯科器具の滅菌に使用しています。
タービン・エンジン・スケーラー
当院ではタービン機器の消毒滅菌を患者さん毎に徹底的に行っております。
歯を削るタービンと言う器械は、滅菌・消毒が一番必要な器械ですが滅菌・消毒に非常にお金が掛かり、ほとんどの歯科医院では十分な滅菌・消毒がなされないまま使用されているのが現状です。当院では、以下のシステムにて滅菌・消毒を行っております。
イソプロパノールのよる洗浄→NSK Care3Plusでのオイル注油&洗浄→オートクレーブ滅菌
- イソプロパンノール(医療用具の消毒液)
- NSK Care3Plus
- タービン
- バッキング
- スケーラー
タービン用・エンジン用 バー類・ファイル
タービン用・エンジン用 バー類・ファイルも
患者さん毎に消毒滅菌を徹底的に行っております。
歯を削るときはもちろん直接患者さんの口や歯に触れ、血液・唾液に接触する器具です。
- タービン用・エンジン用・技工用 バー:歯の切削器具
- ファイル:歯の神経を取ったり・掃除をする、根管(神経の管)治療器具
- タービン用バー
- ファイル
- エンジン・技工用バー
- 技工室用バー
空調設備
診療室全体の除菌・除塵を行い患者さんに安心して頂けるクリーンな空気を作り出しています。
当院では院内感染予防にために、空気清浄機エアロシステム35Mを設置しております。このことにより、診療室全体の除菌・除塵を行い患者さんに安心していただけるクリーンな空気を作り出しています。このシステムは、大阪大学歯学部付属病院の実験によって院内感染の防止に役立つことが、証明されています。
- コンプレッサー吸気とバキューム排気の完全分離
- 汚染空気室内循環の防止
- 室内の空気が非常にきれいになる。
- 匂いがしなくなる。
イソプロ
ラスノン
〒534-0016 大阪市都島区友渕町3-1-28
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